30分以内で読める蒲松齢の短編作品

文登の景星は少年の時から名があって人に重んぜられていた。

洞庭湖の中には時とすると水神があらわれて、舟を借りて遊ぶことがあった。

羅子浮は汾（ふん）の人であった。

膠州の竇旭（とうきょく）は幼な名を暁暉といっていた。

明の宣宗の宣徳年間には、宮中で促織あわせの遊戯を盛んにやったので、毎年民間から献上さしたが、この促繊は故は西の方の国にはいないものであった。

喬（きょう）は晋寧の人で、少年の時から才子だといわれていた。

金大用は中州の旧家の子であった。

奚山は高密の人であった。

武承休は遼陽の人であった。

王成は平原の世家の生れであったが、いたって懶（なま）け者であったから、日に日に零落して家は僅か数間のあばら屋をあますのみとなり、細君と乱麻を編んで作った牛衣の中に寝るというようなみすぼらしい生活をしていたが、細君が小言をいうので困っていた。

甘玉は幼な名を璧人といっていた。

文登の周生は成生と少い時から学問を共にしたので、ちょうど後漢の公沙穆と呉祐とが米を搗（つ）く所で知己になって、後世から杵臼の交といわれたような親しい仲であったが、成は貧乏であったから、しょっちゅう周のせわになっていた。

范（はん）十一娘は※城［＃「田＋鹿」、330-1］の祭酒の女であった。

安大成は重慶の人であった。

南方に五通というみだらにして不思議な神のあるのは、なお北方に狐のあるようなものである。

王太常は越人であった。