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TOP 蒲原有明中編（60分以内）松浦あがた

松浦あがた

蒲原有明

『松浦あがた』は青空文庫で公開されている蒲原有明の中編作品。13,726文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。

文字数

60分以内 13,726 文字

人気

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書き出し

「黄櫨成レ列隴※（ひた）［＃「月＋祭」、107-上-4］間南望平々是海湾未レ至二栄城一三五駅忽従リ二林※（ひた）［＃「縢」の「糸」に代えて「土」、U+584D、107-上-5］一得タリ二温山ヲ一。

初出

1898年 (「読売新聞」1898（明治31）年6月6日～10日、12日、13日)

底本

「ふるさと文学館　第48巻　【佐賀】」ぎょうせい, 1994（平成6）年7月15日

表記

新字旧仮名

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蒲原有明の人気作品

夢は呼び交す

書冊の灰二月も末のことである。

やさしきこころのうちに愛のひそむは、森のみどり葉がくれに鳥のすむに似たりといふなるに、このはかなき草わかばのかげにはいまだ夢さそふにほひもなきがごとく、わが調に慣れぬ胸のおもひは、色をも彩をもなしあへぬをいかにせむ。

哀調の譯者に獻ず例言一、この小册子に蒐めたる詩稿は曾て「太陽」「明星」其他二三の雜誌に載せて公にしたるものなり、ここに或は數句或は數節改刪して出せり。

その大海かたち定めぬ劫初の代に水泡の嵐たゆたふ千尋の底。

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第一夜こんな夢を見た。

石炭をば早や積み果てつ。

函館なる郁雨宮崎大四郎君同国の友文学士花明金田一京助君この集を両君に捧ぐ。

男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。