山から里の方へ遊びにいった猿が一本の赤い蝋燭(ろうそく)を拾いました。
山から里の方へ遊びにいった猿が一本の赤い蝋燭(ろうそく)を拾いました。
春のあたたかい日のこと、わたし舟にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人がのりました。
春のあたたかい日のこと、わたし舟にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人がのりました。
二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
緑の蛙(かえる)と黄色の蛙(かえる)が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。
緑の蛙(かえる)と黄色の蛙(かえる)が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。
あるおひゃくしょうやのうらにわにあひるや、がちょうや、もるもっとや、うさぎや、いたちなどがすん...
あるおひゃくしょうやのうらにわにあひるや、がちょうや、もるもっとや、うさぎや、いたちなどがすんでおりました。
いっぽんの木と、いちわの小鳥とはたいへんなかよしでした。
いっぽんの木と、いちわの小鳥とはたいへんなかよしでした。
學校の歸りに君子さんはお友達のノリ子さんにうちのチユーリツプの自慢をしました。
學校の歸りに君子さんはお友達のノリ子さんにうちのチユーリツプの自慢をしました。
ある日、王さまはこじきのようなようすをして、ひとりで町へやってゆきました。
ある日、王さまはこじきのようなようすをして、ひとりで町へやってゆきました。
仔牛は日向にたつてゐた細い四足すつきり伸びて小さいひづめは繁縷ふんで。
仔牛は日向にたつてゐた細い四足すつきり伸びて小さいひづめは繁縷ふんで。
ランタンともしたそりだから、ひばなみたいにはしつてる。
ランタンともしたそりだから、ひばなみたいにはしつてる。
母さんお窓をしめましよう、もう郭公鳥は鳴きませぬ。
母さんお窓をしめましよう、もう郭公鳥は鳴きませぬ。
ついぢの椿の花のした、ここから輪まはしかけてつた。
ついぢの椿の花のした、ここから輪まはしかけてつた。
クリームのやうににほふから、――朝の空気はにほふから、通風筒は深呼吸。
クリームのやうににほふから、――朝の空気はにほふから、通風筒は深呼吸。
おーい見えたとマストから、梟(ふくろ)みたいによんでゐる。
おーい見えたとマストから、梟(ふくろ)みたいによんでゐる。
月が角笛夜ふけにふいたぽうぽうぽうよ、ぽうぽうぽうよ。
月が角笛夜ふけにふいたぽうぽうぽうよ、ぽうぽうぽうよ。
小さい卵のなかにゐるかあいゝ坊やよでゝおいで、みんなはおまえを待つてゐる。
小さい卵のなかにゐるかあいゝ坊やよでゝおいで、みんなはおまえを待つてゐる。
アルアサ王サマハ、石ノカベニ一ピキノカタツムリヲミツケマシタ。
アルアサ王サマハ、石ノカベニ一ピキノカタツムリヲミツケマシタ。
オヂイサンハイナカニヒトリボツチデクラシテヰマシタ。
オヂイサンハイナカニヒトリボツチデクラシテヰマシタ。
靴屋のこぞう、兵助が、はじめていっそくの靴をつくりました。
靴屋のこぞう、兵助が、はじめていっそくの靴をつくりました。
五ニンノサムライガタビヲシテアルヒヤマミチヲトホリカヽルト、木ノ下ニ一ピキノサルガヰマシタ。
五ニンノサムライガタビヲシテアルヒヤマミチヲトホリカヽルト、木ノ下ニ一ピキノサルガヰマシタ。
やまでらのおしょうさんがびょうきになりましたので、かわりにこぞうさんがだんかへおきょうをよみに...
やまでらのおしょうさんがびょうきになりましたので、かわりにこぞうさんがだんかへおきょうをよみにいきました。
フユノサムイサムイヨフケ、ヒユーンヒユーントコガラシノフクオソラノ上ノハウデ三ツナランダコドモ...
フユノサムイサムイヨフケ、ヒユーンヒユーントコガラシノフクオソラノ上ノハウデ三ツナランダコドモノホシガ、ケンクワヲシマシタ。
タケノコハハジメヂビタノシタニヰテ、アツチコツチヘクグツテイクモノデアリマス。
タケノコハハジメヂビタノシタニヰテ、アツチコツチヘクグツテイクモノデアリマス。
たけのこははじめじびたのしたにいて、あっちこっちへくぐっていくものであります。
たけのこははじめじびたのしたにいて、あっちこっちへくぐっていくものであります。
ヲンナノコガイケノフチカラミズノナカヲノゾイテヲリマシタ。
ヲンナノコガイケノフチカラミズノナカヲノゾイテヲリマシタ。
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