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TOP 牧野富太郎 短編(30分以内) 利尻山とその植物

利尻山とその植物

牧野富太郎
『利尻山とその植物』は青空文庫で公開されている牧野富太郎の短編作品。11,080文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内   11,080 文字
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書き出し
余が北見の国利尻島の利尻山に登ったのは、三十六年の八月である、農学士川上滝弥君が、数年前に数十日の間この山に立籠って、採集せられた結果を『植物学雑誌』に発表せられたのを、読んでから、折があったら自分も一度はこの山に採集に出かけたいと思っていたが、何分にも好機会がないので、思いながら久しく目的を達することが出来なかった、然るに山岳会の会員中で高山植物の採集と培養に熱心な加藤泰秋子爵が、この山の採集を思い立たるるとの話を聞いたので、もし同行が出来れば自分は大変に利益を得られるであろうと信じた...
初出
1906年   (「山岳 一の二」1906(明治39)年6月)
底本
「山の旅 明治・大正篇」岩波文庫、岩波書店, 2003(平成15)年9月17日
表記
新字新仮名
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