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TOP 岡崎雪声 短編(5分以内)

5分以内で読める岡崎雪声の短編作品

青空文庫で公開されている岡崎雪声の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編2作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(〜2,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
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私が十三歳の時だから、丁度慶応三年の頃だ、当時私は京都寺町通の或る書房に居たのであるが、その頃に其頃の主人夫婦の間に、男の子が生れた。
往来で放歌をすることは、近頃大分厳ましくなったが、或(ある)意味からいうと許してもよさそうなものだ、というのは、淋しい所などを夜遅く一人などで通る時には、黙って行くと、自然下らぬ考事などが起って、遂には何かに襲われるといったような事がある、もしこの場合に、謡曲の好きな人なら、それを唸(うな)るとか、詩吟を口吟むとか、清元をやるとか、何か気を紛らして、そんな満らぬ考を打消すと、結局夢中にそんな所も過ぎるので、これ等は誠によいことだと自分は思う。
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