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児童書版

山を思う

石川欣一
『山を思う』は青空文庫で公開されている石川欣一の長編作品。86,383文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜   86,383 文字
人気
  300 PV
書き出し
アイスアックス「私のアイスアックスはチューリッヒのフリッシ製」……と書き出すと、如何にも「マッターホーン征服の前日ツェルマットで買った」とか、「アルバータを下りて来た槇さんが記念として呉れた」とかいう事になりそうであるが、何もそんな大した物ではなく、実をいうと数年前の夏、大阪は淀屋橋筋の運動具店で、貰ったばかりのボーナス袋から十七円をぬき出して買ったという、甚だ不景気な、ロマンティックでない品なのである。
初出
底本
「山を思う」山渓山岳新書、山と渓谷社, 1955(昭和30)年5月20日
表記
新字新仮名
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