5分以内で読める和辻哲郎の短編作品

（昭和十一年）寺田さんは有名な物理学者であるが、その研究の特徴は、日常身辺にありふれた事柄、具体的現実として我々の周囲に手近に見られるような事実の中に、本当に研究すべき問題を見出した点にあるという。

去年の八月の末、谷川君に引っ張り出されて北軽井沢を訪れた。

東京の郊外で夏を送っていると、時々松風の音をなつかしく思い起こすことがある。

今度岡倉一雄氏の編輯で『岡倉天心全集』が出始めた。