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TOP 種田山頭火 短編(5分以内)

5分以内で読める種田山頭火の短編作品

青空文庫で公開されている種田山頭火の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編28作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(〜2,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
1〜28件 / 全28件
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『あきらめ』ということほど言い易くして行い難いことはない。
いつからともなく、どこからともなく、秋が来た。
禅門に「歩々到着」という言葉がある。
私は長いあいだ漬物の味を知らなかった。
御飯ができ、お汁ができて、そして薬缶を沸くようにしておいて、私は湯屋へ出かける。
あんまり早く起きたところで仕方がないから、それに今でもよく徹夜するほど夜更しをする性分の私だから、自分ながら感心するほど悠然として朝寝をする。
――私はその日その日の生活にも困っている。
私もどうやら思い出を反芻する老いぼれになったらしい。
新年句会には失敬しました、あれほど堅く約束していた事ですから、私自身は必ず出席するつもりでしたけれど、好事魔多しとやらで、飛んでもない邪魔が這入って、ああいうぐうたらを仕出来しました、何とも彼とも言訳の申上様もありません、ただただ恐縮の外ありません、新年早※ぐうたらの発揮なんぞは自分で自分に愛想が尽きます、といったところで、ぐうたらは何処まで行ってもぐうたら、何時になってもぐうたらで、それは私の皮膚の色が黒いのとおなじく、私の性であります、私自身さえ何うする事も出来ません、有体に白状しま...
昭和八年一月一日、私はゆうぜんとしてひとり(いつもひとりだが)こここうしてかしこまっていた。
禅門――洞家には『永平半杓の水』という遺訓がある。
ここへ移って来てから、ほんとうにのびやかな時間が流れてゆく。
いつぞや、日向地方を行乞した時の出来事である。
私もいつのまにやら五十歳になった。
井泉水氏は印象詩乃至象徴詩としての俳句について屡々語られた。
大の字に寝て涼しさよ淋しさよ一茶の句である。
物を弄ぶのはその物の真髄を知らないからである。
自分の道を歩む人に堕落はない。
現時の俳壇に対して望ましい事は多々あるが、最も望ましい事の一つは理解ある俳論の出現である。
私は木花よりも草花を愛する。
茶の花庵のまわりには茶の木が多い。
私には私らしい、庵には庵らしいお正月が来た。
熟した果実がおのずから落ちるように、ほっかりと眼が覚めた。
物を大切にする心はいのちをはぐくみそだてる温床である。
私は此頃自から省みて『私は砕けた瓦だ』としみじみ感ぜざるをえないようになった。
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