古川ロッパ昭和日記 05 昭和十四年

古川緑波

戦争に負けてから、もう十年になる。

古川緑波

箱根宮の下の富士屋ホテルは、われら食子にとって、忘れられない美味の国だった。

古川緑波

世の中が中々むづかしいのは、悧巧者が居過ぎるからなら有がたいが、実は馬鹿が多く居過ぎるためだからやりきれない。

古川緑波

昭和十四年一月一月一日（日曜）起床十二時。

夏目漱石

上先生と私私はその人を常に先生と呼んでいた。

宮沢賢治

一、午后の授業「ではみなさんは、そういうふうに川だと云（い）われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。

夏目漱石

吾輩は猫である。

太宰治

はしがき私は、その男の写真を三葉、見たことがある。