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児童書版

冬の逗子

桜間中庸
『冬の逗子』は青空文庫で公開されている桜間中庸の短編作品。404文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   404 文字
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書き出し
わびしさのつもれば獨り訪ね來て悲しき海の冬を聞くなり水面擦り飛ぶおほ鳥の眞白なる翼に疲れ見えて哀しもうら枯れし濱晝顏のながながと此處別莊の裏につゞけり半島の岩に碎くる波見えて浪子不動に日は暮れなずむ不動堂の折鶴の色あせゆきて冬に入るなりこゝ逗子の濱手向けたる菊も懷かし不動堂やさしき主の住まひ給へば折鶴の吊られたるまゝ色あせし不動の冬の夕べは哀しマリやマリ汝(なれ)知るやこの不動尊汝の瞳清らかなるよ...
初出
底本
「日光浴室 櫻間中庸遺稿集」ボン書店, 1936(昭和11)年7月28日
表記
旧字旧仮名
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