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わがあけくれのうた

桜間中庸
『わがあけくれのうた』は青空文庫で公開されている桜間中庸の短編作品。633文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   633 文字
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書き出し
寢がへりを打てばかなしもザラザラと腦のくづるゝうつろなる音日毎夜毎吾が悲しみの多くなる如く思ひて今日も亦寢る思へども思へども心まとまらず濱に出て來て身を横ふる葉山ゆく馬車高々と過ぎゆきしアスフアルトの上に秋日やわらか濱に出て砂にまろべば砂もまた吾をいたむかじつと默せり棄てられし子犬の聲の細まるを聞きてゐたりきかなしき心砂にねて海を聞きつゝ封切りぬ亂れし文字は友も惱むかあまた蟹穴あけたるを一つ一つ埋めて行きぬ...
初出
底本
「日光浴室 櫻間中庸遺稿集」ボン書店, 1936(昭和11)年7月28日
表記
旧字旧仮名
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