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雪の線路を歩いて

後藤謙太郎
『雪の線路を歩いて』は青空文庫で公開されている後藤謙太郎の短編作品。523文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   523 文字
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書き出し
貧しさの為に俺は歩けりひとすじの道雪の線路を俺は歩けり貧しさの為に歩ける俺には火を吐きて煙を挙げて罵る如く汽笛を鳴らして走りゆくあの汽車が憎し文明の利器なれども俺には憎しひもじさの為に疲れて歩ける俺にはそれ食えがしに汽車の窓より殻の弁当を投げつくる人の心が憎しとりわけて今村を追われて歩ける俺にはスチームに温められて安らかに旅する人の心はなお憎しわれ等が汗にてなりし秋の...
初出
底本
「日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)」新日本出版社, 1987(昭和62)年5月25日
表記
新字新仮名
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