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山口芳光の全作品

青空文庫で公開されている山口芳光の全作品6篇を、おすすめ人気順で表示しています。

1〜6件 / 全6件
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理髪師を出張させたくる/\と髪を刈つたのである春愁の髯を剃つた青々と坊主頭になつたのである出家になつたのである。
秋晴は侘びしいねえ遠いとおおい水平線の彼方が見透かされはせぬか広いひろおおいお母さんの様な恋人の魂が感じられはせぬかああ秋晴は侘びしいね涙のたまつた眸に黒い喪服を着た恋人がチカ/\する。
瞑(めつぶ)る…………瞑ればまこと吾が病室墓原めけり薬瓶詩書軸蛇皮線経机皆物言はぬ男性なりさあれ昨夜つけ捨てし従妹の白粉紙にぞ女気を覚え吾一日緋桃の如くなまめけるなり。
母、吾が為に鼠の子虫籠に入れて与へぬ病間の徒然なる吾指もて小づき戯れ心明るう時を経にけり。
吾は思ふ淋しさを吾は思ふ愛の淋しきを吾は思ふなり母の愛を吾は思ふなり友の愛をああいかなる縁あればぞ母、吾を生みいかなる縁あればぞ君又吾と知り今吾が為にかくも真心もて看護の氷嚢など取り返へゐるぞ吾は思ふなり愛の淋しきを吾は思ふなり大空の寂寥をああ淋し淋しいかなればぞ母、吾を愛しいかなればぞ友、吾を愛す。
――吾等の琉球人に贈る遠い時と歴史が忘れて行つた一廓!こゝは無人島か骸骨島ででもあるか午顔の咲き乱れた白日と謂ふのに古い石垣通りには蝙蝠の魂が飛び交ひ奥入衡門には不思議な青蚊帳が吊られて昼の悪童の悲しき性交もあると謂ふ印陀羅の幻図そつくりの揺曳する妖しい影絵の国だああ何にかしら祈らねばゐられぬ福樹の森厳な黙示図絵には何んと謂ふ赤顔童子の祈雨の火遊びが点じられてあるかほら街衢の上の瞋火の干...
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