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野村胡堂の全作品

青空文庫で公開されている野村胡堂の全作品405篇を、おすすめ人気順で表示しています。

1〜50件 / 全405件
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これは銭形平次の最初の手柄話で、この事件が平次を有名にしたのです。
「銭形平次」で世界的多作家に江戸川乱歩ずいぶん書いたね。
私は、私の流儀に従って、日頃尊敬する大音楽家の列伝を書いた。
プロローグ何年目かで開かれた、それは本当に久し振りの「奇談クラブ」でした。
本篇は、銭形平次がまだ独身で活躍している頃の話です。
石川啄木やはり、平次誕生から、はじめなければ、ならないかも知れない。
「八、あれを跟(つ)けてみな」「ヘエ――」「逃がしちゃならねえ、相手は細かくねえぞ」「あの七つ下がりの浪人者ですかい」「馬鹿ッ、あれはどこかの手習師匠で、仏様のような武家だ。
「親分、子さらいが流行るんだってネ」「聞いたよ、憎いじゃないか」銭形平次は苦い顔をしました。
「親分、――ちょいと、八五郎親分」ガラッ八は背筋を擽(くすぐ)られるような心持で振り返りました。
小石川水道端に、質屋渡世で二万両の大身代を築き上げた田代屋又左衛門、年は取っているが、昔は二本差だったそうで恐ろしいきかん気。
「おっと、待った」「親分、そいつはいけねえ、先刻――待ったなしで行こうぜ――と言ったのは、親分の方じゃありませんか」「言ったよ、待ったなしと言ったに相違ないが、そこを切られちゃ、この大石がみんな死ぬじゃないか。
笛の名人春日藤左衛門は、分別盛りの顔を曇らせて、高々と腕を拱(こまぬ)きました。
「親分、飯田町の上総屋が死んだそうですね」ガラッ八の八五郎は、またニュースを一つ嗅ぎ出して来ました。
銭形平次が関係した捕物の中にも、こんなに用意周到で、冷酷無慙なのは類のないことでした。
不動明王の木像が、その右手に持った降魔の利剣で、金貸叶屋重三郎を突き殺したという、江戸開府以来の大騒ぎがありました。
「親分、このお二人に訊いて下さい」いけぞんざいなガラッ八の八五郎が、精いっぱい丁寧に案内して来たのは、武家風の女が二人。
あの荒唐無稽な『西遊記』などを読まなかったら、私は物理学者にならなかったであろう――と、いう意味のことを、雪の学者中谷宇吉郎博士が、なんかに書いていたのを見たことがある。
「親分、退屈だね」「…………」「目の覚めるような威勢のいい仕事はねえものかなア。
プロローグ奇談クラブの席上、その晩の話し手天野久左衛門は、こんな調子で始めました。
二人の昼鳶「あッ、泥棒ッ」井上半十郎正景は、押っ取刀で飛出しました。
プロローグ「徳川時代の大名生活のただれ切った馬鹿馬鹿しさは話しても話しても話し切れませんが、私にもその一つ、取って置きの面白い話があるのです」話し手の宇佐美金太郎は、こんな調子で始めました。
プロローグ「この物語の不思議さは、常人の想像を絶しますが、決して出たらめな作り話ではありません。
綱渡りの源吉が不思議な使い「姐御」「シッ、そんな乱暴な口を利いてはいけない」「成程、今じゃ三千石取のお旗本のお部屋様だっけ、昔の積りじゃ罰が当らア」芸人風の若い男は、ツイと庭木戸を押し開けて植込の闇の中へ中腰に潜り込みました。
「世の中には變つた野郎があるものですね、親分」ガラツ八の八五郎は、又何やら變つた噂を持つて來た樣子です。
巨万の懸賞付で奇談の競技「久し振りで此の会を開きました。
「旦那様、これは又大した古疵で御座いますが、――さぞ、お若い時分の、勇ましい思い出でも御座いましょう」「いや、そう言われると恥かしい、後ろ傷をと言うわけでは無いが、相手の刃物が伸びて、腰車を妙に背後へかけて斬られて居るから、人様の前でうっかり肌を脱ぐと、飛んだ変な目で見られることがある――」本所割下水に住んで居る、浪人者の原口作左衛門、フト呼び入れた年若い按摩に、腰骨へ斜に残った古疵を見付けられて、思わず赤面いたしました。
捕物小説は、ただもう卑俗な、全く無価値な文学であるかの様に読まぬうちから、或いは一寸めくって見て、軽侮する傾向が強いが、これは如何?捕物小説はも一度見なおされるべきではないか。
プロローグ「皆さんのお話には、譬喩と諷刺が紛々として匂う癖に、どなたも口を揃えて、――私の話には譬喩も諷刺も無いと仰しゃる――それは一応賢いお言葉のようではありますが、甚だ卑怯なように思われてなりません。
絵師の誇り霖雨と硝煙のうちに、上野の森は暮急ぐ風情でした。
物騒な話題「そんな気味の悪いお話はお止しなさいませ、それより東京座のレヴィユーが大変面白いそうじゃ御座いませんか」と話題の転換に骨を折って居るのは、主人石井馨之助氏の夫人濤子、若くて美しくて、客が好きで物惜みをしないというので、苟(いやしく)も此邸に出入する程の人達から、素晴らしい人気のある夫人でした。
「お願いで御座いますが…………」振り返って見ると、同じ欄干にもたれた、乞食体の中年の男、鳴海司郎の顔を下から見上げて、こう丁寧に申します。
プロローグそれは四回目の奇談クラブの席上でした。
「別ぴんさん勘定だよ、……こんなに多勢居る娘さんが、一人も寄り付かないのは驚いたネ、せめて、勘定だけは取ってくれよ」とてもいい心持そう。
附け文ごつこ「あら、八五郎親分」神田お臺所町、これから親分の錢形平次の家へ朝詣りに行かうといふところで、八五郎は馥郁(ふくいく)たる年増に抱きつかれてしまひました。
江戸という時代は、まことに悪い時代であったに違いない。
江戸川乱歩氏と初めて逢ったのは、今から三十年ほど前の、報知新聞社の応接間であった。
「アラ、皆さんお揃い、よかったわねエ」素晴らしい年増、孔雀のように悠揚としてクラブの食堂に現われました。
プロローグ「痴人夢を説くという言葉がありますが、人生に夢が無かったら、我々の生活は何と果敢なく侘しく、荒まじきものでしょう。
芝三島町の學寮の角で、土地の遊び人疾風の綱吉といふのが殺されました。
「親分、聞きなすったか」「何だ、騒々しい」銭形平次の家へ飛込んで来た子分のガラッ八は、芥子玉絞りの手拭を鷲掴(わしづか)みに月代から鼻の頭へかけて滴る汗を拭いております。
プロローグ「あらゆる偶然は可能だ、と笠森仙太郎は信じておりました。
「永い間斯んな稼業をして居るが、變死人を見るのはつく/″\厭だな」捕物の名人錢形の平次は、口癖のやうにかう言つて居りました。
二月のある日、歩いてゐると斯(か)う、額口の汗ばむやうな晝下がり、巣鴨からの野暮用の歸り、白山あたりへ辿りついた頃は、連の八五郎はもう、何んとなく御機嫌が斜めになつて居りました。
蔵園宗三郎の話「途方もない話をすると思う人があるかも知れませんが、これは総て私の経験した事実で、寸毫のおまけも無い、癪にさわるほど露骨な物語であります」第二話を引き受けた若い富豪蔵園宗三郎は、その秀麗な面を挙げて、少し極り悪そうに斯う話し始めました。
「親分、梅はお嫌いかな」「へえ?」銭形平次も驚きました。
プロローグ「徳川時代にも、幾度か璽光様のようなのが現われました。
八五郎は斯う言つた具合に、江戸の町々から、あらゆる噂話を掻き集めるのでした。
クラブ復活「皆様、丁度十五年目でこの奇談クラブの会合を開きました。
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