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三島霜川の全作品

青空文庫で公開されている三島霜川の全作品7篇を、おすすめ人気順で表示しています。

1〜7件 / 全7件
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此(こ)の日も周三は、畫架に向ツて、何やらボンヤリ考込むでゐた。
幼い時から、小説類を讀むことが好きで、十二三の頃から古いものでは水滸傳だとか三國志だとか、新らしいものでは涙香の飜譯物や、南翠の作を好んで讀んだ。
友と二人でブラリと家を出た。
水の郷と謂(い)はれた位の土地であるから、實に川の多い村であツた。
古谷俊男は、椽側に据ゑてある長椅子に長くなツて、兩(りやう)の腕で頭を抱へながら熟と瞳を据ゑて考込むでゐた。
埃深い北向の家である。
これ、解剖學者に取ツては、一箇神聖なる物體である、今日解剖臺に据ゑられて、所謂學術研究の材となる屍體は、美しい少女の夫であツた。
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