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谷譲次の全作品

青空文庫で公開されている谷譲次の全作品15篇を、おすすめ人気順で表示しています。

1〜15件 / 全15件
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葡萄牙のリスボンで、僕はリンピイ・リンプと呼ぶびっこの英吉利人と仲よしになった。
旅から帰って、はじめて郷国の真価値がその額面通りに買い得るというものだ。
踊る水平線へ――!がたん!――という一つの運命的な衝動を私達の神経へ伝えて、私たちの乗り込んだNYK・SS・H丸は倫敦・横浜間の定期船だけに、ちょいと気取った威厳と荘重のうちにその推進機の廻転を開始した。
アイチミュラ・羽左衛門『ミスタ・ウザエモン・イチムラ――有名な日本の俳優がここに泊っているはずですが、いまいらっしゃいましょうか?』あちこち動きまわっている番頭たちのなかから、やっとのことでひとりの注意を捉え得た私は、せいの高い帳場の台ごしに上半身を乗り出して、「有名な」に力を入れてどなるようにこう訊いた。
蜜蜂の群の精励を思わせる教養ある低い雑音の底に、白い運命の玉がシンプロン峠の小川のような清列なひびきを立てて流れていた。
SAYONARAがたん!――という一つの運命的な衝動を私たちの神経につたえて、午後九時十五分東京駅発下関行急行は、欧亜連絡の国際列車だけに、ちょいと気取った威厳と荘重のうちにその車輪の廻転を開始した。
『馬耳塞からでも逃げて来たかね?』『はあ。
燃え立つ太陽・燃え立つ植物・燃え立つ眼・燃え立つ呼吸――何もかもが燃え立っているTHISVERYSPAIN!そして、この闘牛場。
私が、その希臘人の友達を Roger & Gallet と呼び出したのは、彼がこの巴里化粧品会社の製造にかかる煉香油を愛用して、始終百貨店の婦人肌着部のようなにおいを発散させながら、サン・モリッツのホテルの廊下を歩いていたことに起因する。
窓私たちの部屋には、四角な枠に仕切られた二枚の淡色街上風景が、まるで美術館の絵のようにならんで壁にひらいている。
秋の静物旅は、この散文的な近代にのこされたただひとつの魔法だ。
とりっぷ・あ・ら・もうどBUMP!ロンドン巴里間航空旅行。
反照電熱機のような、香橙色の真ん円な夕陽を、地中海が受け取って飲み込んだ。
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