書き出し
題は「婦人の創造力」という、何となし難かしそうな題目ですけれども、話の内容はそうぎごちないものでなく、昔から女の人で小説を書いた人があります、そういう人の文学が日本の社会の歴史の中でどんな風に扱われて来たか、また婦人はどんな風に小説を書いて来たか、今日私どもはどんな小説を書きたいと思っているか、或は将来女の人がどんな小説を書けるような世の中になって行くだろうかという風なことを、お話してみたいと存じます。
初出
1952年
(「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房、1952(昭和27)年5月発行)
底本
「宮本百合子全集 第十三巻」新日本出版社, 1979(昭和54)年11月20日