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TOP 矢田津世子 中編(60分以内)

60分以内で読める矢田津世子の中編作品

青空文庫で公開されている矢田津世子の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編6作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(12,001〜24,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
1〜6件 / 全6件
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忌明けになって姑(はは)の心もようよう定まり、清子と二人は良人の遺骨をもって、いよいよ郷里の秋田へ引き上げることになった。
隣りの紺屋の婆様から、ぎんはこんな昔語りをきいた。
秋田市から北の方へ、ものの一時間も汽車に揺られてゆくと、一日市という小駅がある。
常は無駄口の尠い唐沢周得氏が、どうしたはずみか、この数日来妙に浮きたって、食事の間も駄洒落をとばしたりしては家人を笑わせたりする。
居間の書棚へ置き忘れてきたという父の眼鏡拭きを取りに紀久子が廊下を小走り出すと電話のベルがけたたましく鳴り、受話機を手にすると麻布の姉の声で、昼前にこちらへ来るというのであった。
夕飯をすませておいて、馬淵の爺さんは家を出た。
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