宮原晃一郎の全作品

ストリンドベーリが科學に造詣の深かつたことは、その莫大な著作中に、幾多の科學的研究があることで知れる。

日吉さんの秀雄さんは今年七つ。

林の中に行つてみると、紅のいろをした美しい蛇いちごが生つてをります。

感想といふところであるから、正確な材料によるものではないし、その上、そんな材料を集めたりすることに餘り興味を持たない私であるから、此處では、只永い年月、イプセンの日本語譯に接した折々に、感じたことを、思ひ出すまゝに書付けて見よう。

むかし三保松原に伯良といふ漁夫がゐました。

それはずつと大昔のことでした。

いつの頃でしたか、九州の果の或（ある）海岸に、仙蔵と次郎作といふ二人の漁師がをりました。

一時間ごと、三十分ごとに、時計の上の方にある小さな戸を押し開いて、赤いくちばしをした鳩（はと）が顔を出して、時間の数だけホウホウとなく時計のあることは、みなさん御存じでせうね。

昔、或（あ）る大きな山の麓に小さなお寺がありました。

有島武郎君の「惜みなく愛は奪ふ」は出版されるや否や非常な売れ行きであるさうな。

いつの頃か、あるところに一疋（ぴき）の猫がゐました。

第一回の旅行をすまして、お家へ帰つた虹猫は、第二回の旅行にかゝりました。

暑い暑い、どんな色の白い人でも、三日もおれば直ぐ黒ん坊になる程暑い南洋の島々には椰子蟹がおります。

みなさん神社の神官がお祭の時などにかぶつてゐる帽子をご存じでせう。

時は欧洲大戦の半ば頃、処は浪も煮え立つやうな暑い印度洋。

幸坊のうちは、ゐなかの百姓でしたから、鶏を飼つてゐました。

木精の国をたつて行つた虹猫は、しばらく旅行をしてゐるうち、ユタカの国といふ大へん美しい国につきました。

或（ある）田舎に貧乏な爺（ぢい）さんと、婆さんとが二人きりで暮してをりました。

ある野原の薄藪の中に、母と子との二匹の鶉（うづら）が巣を構へてをりました。

はじめて見た機関砲今でこそ日本は、最新兵器をもつ世界一流の陸海軍国であるが、明治維新となり、はじめて陸海軍が出来た頃は、兵器でも軍隊の組織でもまだ尋常一年生で、すべて西洋諸国に学んでゐた。

オーストラリヤの大陸近くに、木曜島といふ真珠貝の沢山取れる有名な島があります。

雪の降る日でした。

御維新の少し前頃、北海道有珠のアイヌ部落にキクッタとチャラピタといふ二人の少年がゐました。

白馬の姫君「ニナール、ちよつとお待ち」と、お父様のキャラ侯がよびとめました。

一、スカンヂナヴィア限界私は自分が興味を以て研究してゐるスカンヂナヴィア文學 Skandinaviske litteratur について、御話することを甚だ欣快に存じます。