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5分以内で読める宮沢賢治の短編作品(2ページ目)

青空文庫で公開されている宮沢賢治の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編133作品を、おすすめ人気順に表示しています。
(〜2,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)


51〜100件 / 全133件

作品名 著者 読了時間 人気 書き出し
作品名 著者 読了時間 人気
雪峡 宮沢賢治
5分以内
  106 文字
塵のごと小鳥なきすぎほこ杉の峡の奥よりあやしくも鳴るやみ神楽いみじくも鳴るやみ神楽たゞ深し天の...
雪峡 宮沢賢治
5分以内
塵のごと小鳥なきすぎほこ杉の峡の奥よりあやしくも鳴るやみ神楽いみじくも鳴るやみ神楽たゞ深し天の青原雲が燃す白金環と白金の黒の窟を日天子奔せ出でたまふ。
機会 宮沢賢治
5分以内
  107 文字
恋のはじめのおとなひはかの青春に来りけりおなじき第二神来は蒼き上着にありにけりその第三は諸人の...
機会 宮沢賢治
5分以内
恋のはじめのおとなひはかの青春に来りけりおなじき第二神来は蒼き上着にありにけりその第三は諸人の栄誉のなかに来りけりいまおゝその四愛憐は何たるぼろの中に来しぞも。
樹園 宮沢賢治
5分以内
  109 文字
髪白き山田博士が書いだき帰り往くころかはたれはしづに這ひ来てふくよかに木の芽ほごるゝ鳥飛びて気...
樹園 宮沢賢治
5分以内
髪白き山田博士が書いだき帰り往くころかはたれはしづに這ひ来てふくよかに木の芽ほごるゝ鳥飛びて気圧を高み守衛長〔以下未完〕ぎごちなき独乙冠詞を青々となげく窓あり。
〔館は台地のはななれば〕 宮沢賢治
5分以内
  110 文字
館は台地のはななれば鳥は岬の火とも見つ香魚釣る人は藪と瀬を低くすかしてわきまへぬ鳥をまがへる赤...
〔館は台地のはななれば〕 宮沢賢治
5分以内
館は台地のはななれば鳥は岬の火とも見つ香魚釣る人は藪と瀬を低くすかしてわきまへぬ鳥をまがへる赤き蛾は鱗粉きらとうちながし緑の蝦を僭しつゝ浮塵子あかりをめぐりけり。
雹雲砲手 宮沢賢治
5分以内
  111 文字
なべて葡萄に花さきて蜂のふるひのせはしきにをちこち青き銅液の噴霧にひるは来りけりにはかに風のう...
雹雲砲手 宮沢賢治
5分以内
なべて葡萄に花さきて蜂のふるひのせはしきにをちこち青き銅液の噴霧にひるは来りけりにはかに風のうち死してあたりいよよにまばゆきを見ずやかしこの青きそら友よいざ射て雹の雲。
〔あくたうかべる朝の水〕 宮沢賢治
5分以内
  111 文字
あくたうかべる朝の水ひらととびかふつばくらめ苗のはこびの遅ければ熊ははぎしり雲を見る苗つけ馬を...
〔あくたうかべる朝の水〕 宮沢賢治
5分以内
あくたうかべる朝の水ひらととびかふつばくらめ苗のはこびの遅ければ熊ははぎしり雲を見る苗つけ馬を引ききたり露のすぎなの畔に立ち権は朱塗の盃をましろきそらにあふぐなり。
水部の線 宮沢賢治
5分以内
  112 文字
きみがおもかげうかべんと夜を仰げばこのまひる蝋紙に描きし北上の水線青くひかるなれ竜や棲みしと伝...
水部の線 宮沢賢治
5分以内
きみがおもかげうかべんと夜を仰げばこのまひる蝋紙に描きし北上の水線青くひかるなれ竜や棲みしと伝へたるこのこもりぬの辺を来れば夜ぞらに泛ぶ水線の火花となりて青々と散る。
火渡り 宮沢賢治
5分以内
  113 文字
竜王の名をしるしたる紺の旗黄と朱の旗さうさうと焔はたちて葉桜の梢まばゆし布をもてひげをしばりし...
火渡り 宮沢賢治
5分以内
竜王の名をしるしたる紺の旗黄と朱の旗さうさうと焔はたちて葉桜の梢まばゆし布をもてひげをしばりし行者なほ呪をなしやめずにくさげに立ちて見まもる軍帽をかぶれる教師。
中尊寺〔二〕 宮沢賢治
5分以内
  113 文字
白きそらいと近くしてみねの方鐘さらに鳴り青葉もて埋もる堂のひそけくも暮れにまぢかし僧ひとり縁に...
中尊寺〔二〕 宮沢賢治
5分以内
白きそらいと近くしてみねの方鐘さらに鳴り青葉もて埋もる堂のひそけくも暮れにまぢかし僧ひとり縁にうちゐてふくれたるうなじめぐらし義経の彩ある像をゆびさしてそらごとを云ふ。
楊林 宮沢賢治
5分以内
  114 文字
エレキに魚をとるのみか鳥さへ犯すしれをのこ捕らでやまんと駐在の戸田巡査こそいかめしきまこと楊に...
楊林 宮沢賢治
5分以内
エレキに魚をとるのみか鳥さへ犯すしれをのこ捕らでやまんと駐在の戸田巡査こそいかめしきまこと楊に磁の乗りて小鳥は鉄のたぐひかやひとむれさつと落ち入りてしらむ梢ぞあやしけれ。
〔雪とひのきの坂上に〕 宮沢賢治
5分以内
  114 文字
雪とひのきの坂上に粗き板もてゴシックを辛く畳みて写真師の聖のねぐらを営みぬぼたと名づくる雪ふり...
〔雪とひのきの坂上に〕 宮沢賢治
5分以内
雪とひのきの坂上に粗き板もてゴシックを辛く畳みて写真師の聖のねぐらを営みぬぼたと名づくる雪ふりていましめさけぶ橇のこらよきデュイエットうちふるひひかりて暮るゝガラス屋根。
僧園 宮沢賢治
5分以内
  115 文字
星のけむりの下にして石組黒くひそめるをさもあしざまに鳴き棄てつくわくこう一羽北に過ぎたり夜のも...
僧園 宮沢賢治
5分以内
星のけむりの下にして石組黒くひそめるをさもあしざまに鳴き棄てつくわくこう一羽北に過ぎたり夜のもみぢの木もそびえ御堂の屋根も沈めるをさらに一羽の鳥ありて寒天質の闇に溶けたり。
〔このみちの醸すがごとく〕 宮沢賢治
5分以内
  115 文字
このみちの醸すがごとく粟葉などひかりいでしはひがしなる山彙の上に黄なる月いざよへるなり夏の草山...
〔このみちの醸すがごとく〕 宮沢賢治
5分以内
このみちの醸すがごとく粟葉などひかりいでしはひがしなる山彙の上に黄なる月いざよへるなり夏の草山とになひてやうやくに人ら帰るをなにをかもわがかなしまんすゝきの葉露をおとせり。
宗谷〔一〕 宮沢賢治
5分以内
  117 文字
まくろなる流れの岸に根株燃すゆふべのけむりこらつどひかたみに舞ひてたんぽゝの白き毛をふく丘の上...
宗谷〔一〕 宮沢賢治
5分以内
まくろなる流れの岸に根株燃すゆふべのけむりこらつどひかたみに舞ひてたんぽゝの白き毛をふく丘の上のスリッパ小屋に媼ゐてむすめらに云ふかくてしも畑みな成りてあらたなる艱苦ひらくと。
〔二川こゝにて会したり〕 宮沢賢治
5分以内
  118 文字
(二川こゝにて会したり)(いな、和賀の川水雪代ふ夏油のそれの十なればその川ここに入ると云へ)藍...
〔二川こゝにて会したり〕 宮沢賢治
5分以内
(二川こゝにて会したり)(いな、和賀の川水雪代ふ夏油のそれの十なればその川ここに入ると云へ)藍と雪とのうすけぶりつらなる尾根のかなたより夏油の川は巌截りてましろき波をながしきぬ。
〔まひるつとめにまぎらひて〕 宮沢賢治
5分以内
  120 文字
まひるつとめにまぎらひてきみがおもかげ来ぬひまはこころやすらひはたらきしそのことなにかねたまし...
〔まひるつとめにまぎらひて〕 宮沢賢治
5分以内
まひるつとめにまぎらひてきみがおもかげ来ぬひまはこころやすらひはたらきしそのことなにかねたましき新月きみがおももちをつきの梢にかゝぐれば凍れる泥をうちふみてさびしく恋ふるこゝろかな。
製炭小屋 宮沢賢治
5分以内
  120 文字
もろの崖よりたゆみなく朽ち石まろぶ黒夜谷鳴きどよもせば慈悲心鳥のわれにはつらき睡りかな榾組み直...
製炭小屋 宮沢賢治
5分以内
もろの崖よりたゆみなく朽ち石まろぶ黒夜谷鳴きどよもせば慈悲心鳥のわれにはつらき睡りかな榾組み直しものおもひものうちおもひ榾組みてはやくも東谷のはて雲にも朱の色立ちぬ。
開墾 宮沢賢治
5分以内
  121 文字
落ちしのばらの芽はひかり樹液はしづにかはたれぬあゝこの夕つゝましくきみと祈らばよからんをきみき...
開墾 宮沢賢治
5分以内
落ちしのばらの芽はひかり樹液はしづにかはたれぬあゝこの夕つゝましくきみと祈らばよからんをきみきたらずばわが成さんこの園つひにむなしけん西天黄ばみにごれるに雲の黒闇の見もあへず。
〔モザイク成り〕 宮沢賢治
5分以内
  122 文字
モザイク成り、佳人は窓より見るを何ぞ七面鳥の二所をけちらし窪めしや、何の花を移してこゝを埋めん...
〔モザイク成り〕 宮沢賢治
5分以内
モザイク成り、佳人は窓より見るを何ぞ七面鳥の二所をけちらし窪めしや、何の花を移してこゝを埋めん然りたゞ七面鳥なんぢそこに座して動かざれ然り七面鳥動くも又可なりなんぢ事務長のひいきする花。
病中幻想 宮沢賢治
5分以内
  128 文字
罪はいま疾にかはりたよりなくわれは騰りて野のそらにひとりまどろむ太虚ひかりてはてしなく身は水素...
病中幻想 宮沢賢治
5分以内
罪はいま疾にかはりたよりなくわれは騰りて野のそらにひとりまどろむ太虚ひかりてはてしなく身は水素より軽ければまた耕さんすべもなしせめてはかしこ黒と白立ち並びたる積雲を雨と崩して堕ちなんを。
〔島わにあらき潮騒を〕 宮沢賢治
5分以内
  131 文字
島わにあらき潮騒をうつつの森のなかに聴き羊歯の葉しげき下蔭に青き椿の実をとりぬ南の風のくるほし...
〔島わにあらき潮騒を〕 宮沢賢治
5分以内
島わにあらき潮騒をうつつの森のなかに聴き羊歯の葉しげき下蔭に青き椿の実をとりぬ南の風のくるほしく波のいぶきを吹き来れば百千鳥すだきわぶる三原の山に燃ゆる火のなかばは雲に鎖されぬ。
隅田川 宮沢賢治
5分以内
  134 文字
水はよどみて日はけぶり桜は青き夢の列汝(な)は酔ひ痴れてうちをどる泥洲の上にうちをどる母をはる...
隅田川 宮沢賢治
5分以内
水はよどみて日はけぶり桜は青き夢の列汝(な)は酔ひ痴れてうちをどる泥洲の上にうちをどる母をはるけきなが弟子は酔はずさびしくそらを見るその蘆生えの蘆に立ちましろきそらをひとり見る。
〔なべてはしけく よそほひて〕 宮沢賢治
5分以内
  134 文字
なべてはしけくよそほひて暁惑ふ改札をならび出づるとふりかへる人なきホーム陸の橋歳に一夜の旅了へ...
〔なべてはしけく よそほひて〕 宮沢賢治
5分以内
なべてはしけくよそほひて暁惑ふ改札をならび出づるとふりかへる人なきホーム陸の橋歳に一夜の旅了へしをとめうなゐのひとむれに黒きけむりをそら高く職場は待てり春の雨。
校庭 宮沢賢治
5分以内
  137 文字
さ霧する白き木柵幹彫れる桐のいくもと剥げそめし白きペンキの木柵に人人は倚りそのペンキあるいは剥...
校庭 宮沢賢治
5分以内
さ霧する白き木柵幹彫れる桐のいくもと剥げそめし白きペンキの木柵に人人は倚りそのペンキあるいは剥げあるものは庭をのぞめり一鐘のラッパが鳴りて急ぎ行く港先生白堊城秋のガラスはひらごとにうつろなりけり。
〔ゆがみつゝ月は出で〕 宮沢賢治
5分以内
  140 文字
ゆがみつゝ月は出でうすぐもは淡くにほへり汽車のおとはかなく恋ごゝろ風のふくらしペンのさやうしな...
〔ゆがみつゝ月は出で〕 宮沢賢治
5分以内
ゆがみつゝ月は出でうすぐもは淡くにほへり汽車のおとはかなく恋ごゝろ風のふくらしペンのさやうしなはれ山の稜白くひかれり汽車の音はるけくなみだゆゑ松いとくろしかれ草はさやぎてわが手帳たゞほのかなり。
祭日〔二〕 宮沢賢治
5分以内
  143 文字
アナロナビクナビ睡たく桐咲きて峡に瘧のやまひつたはるナビクナビアリナリ赤き幡もちて草の峠を越ゆ...
祭日〔二〕 宮沢賢治
5分以内
アナロナビクナビ睡たく桐咲きて峡に瘧のやまひつたはるナビクナビアリナリ赤き幡もちて草の峠を越ゆる母たちナリトナリアナロ御堂のうすあかり毘沙門像に味噌たてまつるアナロナビクナビ踏まるゝ天の邪鬼四方につゝどり鳴きどよむなり。
釜石よりの帰り 宮沢賢治
5分以内
  147 文字
かぎりなく鳥はすだけどこゝろこそいとそゞろなれ竹行李小きをになひ雲しろき飯場を出でぬみちのべに...
釜石よりの帰り 宮沢賢治
5分以内
かぎりなく鳥はすだけどこゝろこそいとそゞろなれ竹行李小きをになひ雲しろき飯場を出でぬみちのべにしやが花さけばかうもりの柄こそわびしきかすかなる霧雨ふりて丘はたゞいちめんの青谷あひの細き棚田に積まれつゝ廐肥もぬれたり。
〔土をも掘らん汗もせん〕 宮沢賢治
5分以内
  160 文字
土をも掘らん汗もせんまれには時に食まざらんさあれわれらはわれらなりながともがらといと遠しにくみ...
〔土をも掘らん汗もせん〕 宮沢賢治
5分以内
土をも掘らん汗もせんまれには時に食まざらんさあれわれらはわれらなりながともがらといと遠しにくみいかりしこのことばいくそたびきゝいまもきゝやがてはさのみたゞさのみわが生き得んとうしなへるこゝろとくらきいたつきのさなかにわれもうなづきなんや。
〔卑屈の友らをいきどほろしく〕 宮沢賢治
5分以内
  162 文字
卑屈の友らをいきどほろしく粘土地二片をはしりてよぎり崖にて青草黄金なるを知りのぼりてかれ草黄な...
〔卑屈の友らをいきどほろしく〕 宮沢賢治
5分以内
卑屈の友らをいきどほろしく粘土地二片をはしりてよぎり崖にて青草黄金なるを知りのぼりてかれ草黄なるをふめば白雪きららに落ち来るものか一列赤赤ならべるひのきふたゝび卑屈の友らをおもひたかぶるおもひは雲にもまじへかの粘土地なるかの官庁に灰鋳鉄のいかりを投げよ。
〔廿日月かざす刃は音無しの〕 宮沢賢治
5分以内
  166 文字
廿日月かざす刃は音無しの黒業ひろごるそらのひまその竜之介風もなき修羅のさかひを行き惑ひすゝきす...
〔廿日月かざす刃は音無しの〕 宮沢賢治
5分以内
廿日月かざす刃は音無しの黒業ひろごるそらのひまその竜之介風もなき修羅のさかひを行き惑ひすゝきすがるゝいのじ原その雲のいろ日は沈み鳥はねぐらにかへれどもひとはかへらぬ修羅の旅その竜之介。
小祠 宮沢賢治
5分以内
  167 文字
赤き鳥居はあせたれど杉のうれ行く冬の雲野は殿堂の続きかなよくすかれたる日本紙は一年風に完けきと...
小祠 宮沢賢治
5分以内
赤き鳥居はあせたれど杉のうれ行く冬の雲野は殿堂の続きかなよくすかれたる日本紙は一年風に完けきと雪の反射に知りぬべしかしこは一の篩にてひとまづそこに香を浄み入り来るなりと云ひ伝ふ雪の堆のなかにしてりゝと軋れる井戸車野は楽の音に充つるかな。
訓導 宮沢賢治
5分以内
  173 文字
早くもひとり雪をけりはるかの吹雪をはせ行くは木鼠捕りの悦治なり三人ひとしくはせたちて多吉ぞわら...
訓導 宮沢賢治
5分以内
早くもひとり雪をけりはるかの吹雪をはせ行くは木鼠捕りの悦治なり三人ひとしくはせたちて多吉ぞわらひ軋るとき寅は溜りに倒れゐし赤き毛布にくるまりて風くるごとに足小刻むは十にたらざる児らなれや吹雪きたればあとなる児急ぎて前にすがりつゝ一列遠くうすれ行く。
〔われらひとしく丘に立ち〕 宮沢賢治
5分以内
  177 文字
われらひとしく丘に立ち青ぐろくしてぶちうてるあやしきもののひろがりを東はてなくのぞみけりそは巨...
〔われらひとしく丘に立ち〕 宮沢賢治
5分以内
われらひとしく丘に立ち青ぐろくしてぶちうてるあやしきもののひろがりを東はてなくのぞみけりそは巨いなる塩の水海とはおのもさとれども伝へてきゝしそのものとあまりにたがふこゝちしてたゞうつゝなるうすれ日にそのわだつみの潮騒のうろこの国の波がしらきほひ寄するをのぞみゐたりき。
〔われはダルケを名乗れるものと〕 宮沢賢治
5分以内
  196 文字
われはダルケを名乗れるものとつめたく最後のわかれを交はし閲覧室の三階より白き砂をはるかにたどる...
〔われはダルケを名乗れるものと〕 宮沢賢治
5分以内
われはダルケを名乗れるものとつめたく最後のわかれを交はし閲覧室の三階より白き砂をはるかにたどるこゝちにてその地下室に下り来りかたみに湯と水とを呑めりそのとき瓦斯のマントルはやぶれ焔は葱の華なせば網膜半ば奪はれてその洞黒く錯乱せりしかくてぞわれはその文にダルケと名乗る哲人と永久のわかれをなせるなり。
駅長 宮沢賢治
5分以内
  196 文字
ことことと行く汽車のはて温石いしの萱山の上にひとつの松ありてあるいは雷にうたれしや三角標にまが...
駅長 宮沢賢治
5分以内
ことことと行く汽車のはて温石いしの萱山の上にひとつの松ありてあるいは雷にうたれしや三角標にまがへりと大上段に真鍮の棒をかざしてさまよへりごみのごとくにあきつとぶ高圧線のま下にて秋をさびしき白服の酒くせあしき土木技手いましも汽車を避け了へてこなたへ来るといまははた急ぎガラスを入りにけり。
〔ま青きそらの風をふるはし〕 宮沢賢治
5分以内
  197 文字
ま青きそらの風をふるはしひとりはたらく脱穀機R-R-r-r-r-r-r-r-r脱穀小屋の庇の下...
〔ま青きそらの風をふるはし〕 宮沢賢治
5分以内
ま青きそらの風をふるはしひとりはたらく脱穀機R-R-r-r-r-r-r-r-r脱穀小屋の庇の下に首を垂れたる二疋の馬R-R-r-r-r-r-r-r-r粉雪おぼろにひかりたちはるかにりりと鐘なればうなじをあぐる二疋の馬華やかなりしそのかみのよきギャロップをうちふみてうまやにこそは帰り行くなれ。
セレナーデ 恋歌 宮沢賢治
5分以内
  197 文字
江釣子森の右肩に雪ぞあやしくひらめけどきみはいまさずルーノの君は見えまさず夜をつまれし枕木黒く...
セレナーデ 恋歌 宮沢賢治
5分以内
江釣子森の右肩に雪ぞあやしくひらめけどきみはいまさずルーノの君は見えまさず夜をつまれし枕木黒く群あちこちに安けれどきみはいまさずとゞろにしばし行きかへどきみはいまさずポイントの灯はけむれどもルーノのきみの影はなきあゝきみにびしひかりもてわが青じろき額を射ばわが悩あるは癒えなんに。
〔洪積の台のはてなる〕 宮沢賢治
5分以内
  202 文字
洪積の台のはてなる一ひらの赤き粘土地桐の群白くひかれど枝しげくたけ低ければ鍛冶町の米屋五助は今...
〔洪積の台のはてなる〕 宮沢賢治
5分以内
洪積の台のはてなる一ひらの赤き粘土地桐の群白くひかれど枝しげくたけ低ければ鍛冶町の米屋五助は今日も来て灰を与へぬ。
国柱会 宮沢賢治
5分以内
  223 文字
外の面には春日うららにありとあるひびきなせるを灰いろのこの館には百の人けはひだになし台の上桜は...
国柱会 宮沢賢治
5分以内
外の面には春日うららにありとあるひびきなせるを灰いろのこの館には百の人けはひだになし台の上桜はなさき行楽の士女さゞめかんこの館はひえびえとして泉石をうち繞りたり大居士は眼をいたみはや三月の人の見るなく智応氏はのどをいたづき巾巻きて廊に按ぜり崖下にまた笛鳴りて東へととゞろき行くは北国の春の光を百里経て汽車の着きけん。
遊園地工作 宮沢賢治
5分以内
  225 文字
歳は世紀に曾つて見ぬ石竹いろと湿潤と人は三年のひでりゆゑ食むべき糧もなしといふ稲かの青き槍の葉...
遊園地工作 宮沢賢治
5分以内
歳は世紀に曾つて見ぬ石竹いろと湿潤と人は三年のひでりゆゑ食むべき糧もなしといふ稲かの青き槍の葉は多く倒れてまた起たず六条さては四角なる麦はかじろく空穂しぬこのとききみは千万の人の糧もてかの原に亜鉛のいらか丹を塗りていでゆの町をなすといふこの代あらば野はもつて千年の計をなすべきに徒衣ぜい食のやかららに賤舞の園を供すとか。
農学校歌 宮沢賢治
5分以内
  225 文字
日ハ君臨シカガヤキハ白金ノ雨ソソギタリワレラハ黒キ土ニ俯シマコトノ草ノタネマケリ日ハ君臨シ穹窿...
農学校歌 宮沢賢治
5分以内
日ハ君臨シカガヤキハ白金ノ雨ソソギタリワレラハ黒キ土ニ俯シマコトノ草ノタネマケリ日ハ君臨シ穹窿ニミナギリ亙ス青ビカリ光ノ汗ヲ感ズレバ気圏ノキハミクマモナシ日ハ君臨シ玻璃ノマド清澄ニシテ寂カナリサアレヤミチヲ索メテハ白堊ノ霧モアビヌベシ日ハ君臨シカヾヤキノ太陽系ハマヒルナリケハシキ旅ノナカニシテワレラヒカリノミチヲフム。
秘境 宮沢賢治
5分以内
  227 文字
漢子称して秘処といふその崖上にたどりしに樺柏に囲まれてはうきだけこそうち群れぬ漢子首巾をきと結...
秘境 宮沢賢治
5分以内
漢子称して秘処といふその崖上にたどりしに樺柏に囲まれてはうきだけこそうち群れぬ漢子首巾をきと結ひて黄ばめるものは熟したりなはそを集へわれはたゞ白きを得んと気おひ云ふ漢子が黒き双の脚大コムパスのさまなして草地の黄金をみだるれば峯の火口に風鳴りぬ漢子は蕈を山と負ひ首巾をやゝにめぐらしつ東に青き野をのぞみにと笑みにつゝ先立ちぬ。
職員室 宮沢賢治
5分以内
  232 文字
歪むガラスのかなたにて藤をまとへるさいかちや西は雪ぐも亙せるに一ひらひかる天の青ひるげせはしく...
職員室 宮沢賢治
5分以内
歪むガラスのかなたにて藤をまとへるさいかちや西は雪ぐも亙せるに一ひらひかる天の青ひるげせはしく事終へてなにかそぐはぬひとびとの暖炉を囲みあるものはその石墨をこそげたり業を了へたるわかものの官にあるは卑しくて一たび村に帰りしはその音づれも聞えざりたまさかゆれしひばの間を茶羅紗の肩をくすぼらし校長門を出で行けばいよよにゆがむガラスなり。
不軽菩薩 宮沢賢治
5分以内
  234 文字
あらめの衣身にまとひ城より城をへめぐりつ上慢四衆の人ごとに菩薩は礼をなしたまふ(われは不軽ぞか...
不軽菩薩 宮沢賢治
5分以内
あらめの衣身にまとひ城より城をへめぐりつ上慢四衆の人ごとに菩薩は礼をなしたまふ(われは不軽ぞかれは慢こは無明なりしかもあれいましも展く法性と菩薩は礼をなし給ふ)われ汝等を尊敬す敢て軽賤なさざるは汝等作仏せん故と菩薩は礼をなし給ふ(こゝにわれなくかれもなしたゞ一乗の法界ぞ法界をこそ拝すれと菩薩は礼をなし給ふ)。
敗れし少年の歌へる 宮沢賢治
5分以内
  247 文字
ひかりわななくあけぞらに清麗サフィアのさまなしてきみにたぐへるかの惑星のいま融け行くぞかなしけ...
敗れし少年の歌へる 宮沢賢治
5分以内
ひかりわななくあけぞらに清麗サフィアのさまなしてきみにたぐへるかの惑星のいま融け行くぞかなしけれ雪をかぶれるびやくしんや百の海岬いま明けてあをうなばらは万葉の古きしらべにひかれるを夜はあやしき積雲のなかより生れてかの星ぞさながらきみのことばもてわれをこととひ燃えけるをよきロダイトのさまなしてひかりわなゝくかのそらに溶け行くとしてひるがへるきみが星こそかなしけれ。
宮沢賢治
5分以内
  250 文字
そらのふちは沈んで行き、松の並木のはてばかり黝んだ琥珀をさびしくくゆらし、その町のはづれのたそ...
宮沢賢治
5分以内
そらのふちは沈んで行き、松の並木のはてばかり黝んだ琥珀をさびしくくゆらし、その町のはづれのたそがれに、大きなひのきが風に乱れてゆれてゐる。
隼人 宮沢賢治
5分以内
  259 文字
あかりつぎつぎ飛び行けば赭ら顔黒装束のその若者こゝろもそらに席に帰れり衢(まち)覆ふ膠朧光や夜...
隼人 宮沢賢治
5分以内
あかりつぎつぎ飛び行けば赭ら顔黒装束のその若者こゝろもそらに席に帰れり衢(まち)覆ふ膠朧光や夜の穹窿を見入りつゝ若者なみだうちながしたり大森をすぎてその若者ひそやかに写真をいだし見まもりにけりげに一夜写真をながめ泪ながし駅々の灯を迎へ送りぬ山山に白雲かゝり夜は明けて若者やゝに面をあげ田原の坂の地形を説けり赭ら顔黒装束のその隼人...
対酌 宮沢賢治
5分以内
  278 文字
嘆きあひ酌みかふひまに灯はとぼり雑木は昏れて滝やまた稜立つ巌や雪あめのひたに降りきぬ「ただかし...
対酌 宮沢賢治
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嘆きあひ酌みかふひまに灯はとぼり雑木は昏れて滝やまた稜立つ巌や雪あめのひたに降りきぬ「ただかしこ淀むそらのみかくてわがふるさとにこそ」そのひとりかこちて哭けば狸とも眼はよぼみぬ「すだけるは孔雀ならずやああなんぞ南の鳥をここにして悲しましむる」酒ふくみひとりも泣きぬいくたびか鷹はすだきて手拭は雫をおとし...
百合を掘る 宮沢賢治
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百合掘ると唐鍬をかたぎつひと恋ひて林に行けば濁り田に白き日輪くるほしくうつりゆれたる友らみな大...
百合を掘る 宮沢賢治
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百合掘ると唐鍬をかたぎつひと恋ひて林に行けば濁り田に白き日輪くるほしくうつりゆれたる友らみな大都のなかに入学の試験するらんわれはしも身はうち疾みてこゝろはも恋に疲れぬ森のはていづくにかあれ子ら云へる声ほのかにてはるかなる地平のあたり汽車の音行きわぶごとしこのまひる鳩のまねして松森のうす日のなかにい...
〔霧降る萱の細みちに〕 宮沢賢治
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霧降る萱の細みちにわれをいぶかり腕組めるなはたくましき漢子かな白き上着はよそへどもひそに醸せる...
〔霧降る萱の細みちに〕 宮沢賢治
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霧降る萱の細みちにわれをいぶかり腕組めるなはたくましき漢子かな白き上着はよそへどもひそに醸せるなが酒をうち索めたるわれならずはがねの槌は手にあれどながしづかなる山畑に銅を探らんわれならず検土の杖はになへども四方にすだけるむらどりの一羽もために落ちざらん土をけみして培の企画をなさんつとめのみさあればなれよ高萱の群うち縫へるこのみちをわがためにこそひらけかし権...
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