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通常版

桜間中庸の児童文学全作品

青空文庫で公開されている桜間中庸の児童文学全作品42篇を、おすすめ人気順で表示しています。

1〜42件 / 全42件
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雲が浮いてらあ――猫柳が浮いてらあ――キラツと魚のお腹が光つたよ。
鴎が月を追ひかけるひいふうみいよいむなやこのと波をこえてこえて鴎が月を追かける。
森のずつと奧の沼のほとりで銀狐が三匹ミルク色の雲にのつて七色の橋を渡つてくる天使の夢をみてゐました。
お馬がかへる鑛山からかへるさくらの花を鞍につけてお馬がかへるだまつてかへる峠を越せば影がながい。
黄金のお皿へ兎がとびこみましたバアラリと黄金色の金平糖が紫色のびろうどに散りました兎もお皿の中で黄金になりました。
むぐらの子供が散歩に出かけます月はミルクをかけたやうにほんのりしてゐますむぐらの子供はいひませう「蟲けらよりうんとおいしいだらう」つて。
葉の葉かげにポツチリと青い瓦斯燈つきましたガス燈の下にはダイヤモンド色の露がルビーの皿に一杯です今夜は黄金蟲が招かれてきます。
七面鳥のこゑは空までとほるあをい空だからカロカロカロロととほる七面鳥のこゑは若草をぬけるよい風だからカロカロカロロとぬける。
春の雨は絹の雨レインコートのてんと虫ペンペン草のてつぺんで明日も雨だと知らせてる春の風はそより風レインコートのてんと虫ペンペン草のてつぺんで南の風だと知らせてる。
厩のねわらをかへたあと庭に蚊遣火たきました弟ねかして母さんはそつととなりへ風呂もらひ宿題してゐるまどのそと遠くで花火の消える音。
お空を流れる白い川ミルクの色の遠い川あれは鷺でせう白い鳥ほつかりほわりと渡ります笹の葉に吹く風の音さらさら流れる音のやう鷺のお使ひ二つ星ほつかりほわりと渡ります。
お目目のおへやの小ちやいドアーをそつと誰だかしめてゆくおめめのおへやの小ちやいドアーはしまつたままではひらかないおめめのおへやの小ちやいドアーをゆめはトン/\入つてくる。
お船とお船で笛がなる笛がなる汽笛であいさつぽうお天氣さんぽうお天氣さんお船とお船で手をあげる手をあげる右手であいさつほういごきげんさんほういごきげんさん。
港の風の吹いて來る海岸通りの白ホテル異人の子供がつきましたテリヤもおともでつきましたホテルのポーチのボウイさん英語で案内いたしますグツドモーニングマイデアグツドモーニングマイデア。
黒ん坊たちは椰子の實を落します青い湖水に月が降りてゐます椰子の實が湖水に落ちて月がこはれます花粉になつて散ります黒ん坊は月から生れたでせう青い光をきてゐます黒ん坊たちは椰子の實を落します。
ほろほろほろりん垣のそとをどこのねえやだかゆきましたほろほろほろりん細いこゑで赤ん坊あやしてゆきましたほろほろほろりん月夜でせう椿の花だかおちました。
すかんぽ原は夕やけしてた赤ん坊おぶつて探していつたすかんぽ原はつくしのにほひどこかで子供のうたごゑしてたすかんぽ原はトンネルつづきこもつたおとで汽笛がしてた。
駈けて行きます霧の街一番幌馬車カポカポと駈けてゆきます霧の街柳並木のアスフアルトランタンゆれます霧のなかぬれてほのかなあかりです駈けてゆきます霧の街古いみやこのはやい朝。
見てたよ窓からじつと遠い街の灯ほらねお星樣の下の空ぼーつと明かつたよそしてねお星樣うすかつた死んでるのあつたよ知つてるあの遠い街にいゝことうんとあるんだ。
明治通りのアスフアルト開通祝ひのいゝ日です銀バス並んで通ります黒いおひげの市長さん今日は視察の燕尾服銀バスは今通りますぽぽんと花火があがりますお祝する音いゝひゞきおひげで笑ふ市長さん。
お馬がたれたなあがいおくび菜の花たべようとそうろりたれた花がゆれた黄色い花だよお鼻のところでゆうらりゆれたお馬はたべぬお花をたべぬお耳をたれてにほひをかいでる。
馬場は四角だ四角に歩め足並そろへてホイトロツトトロツト青い空馬場は四角だ四角に馳けろたてがみユサユサホイギヤロツプギヤロツプ雲がとぶ。
コスモスの咲いてるお庭お母さまはせんたくなさるコスモスの花より高くお母さまは竿をあげなさるコスモスとお母さまとせいくらべせいくらべコスモスはとても咲いてるミルクの色の雲も浮いてる。
月夜はみんな青いでせう山羊の髭も青いでせう白熊の背も青いでせう月夜はみんな青いでせうチユウリツプ畑も原つぱも野菜畑も青いでせう月夜はみんな青いでせうピアノの鍵盤の音までもみんなみんな青いでせう。
バラのお家のバルコンは蟻さん月見のお客樣「ほうら月だ」と手をあげるバラのお家のバルコンは蝶さん月見のお客樣「とてもいゝね」とうたつてるバラのお家のバルコンは風さん月から吹いてきて「お月のまつり」を話してる。
ひつそり蝙蝠を待つてた草の葉は夜露にぬれてたそつと高く投げた草履蝙蝠が落ちたやうだぞまがきの向の細い音まがきをつんとのぞいたら酸つぱい花の香が泌みた。
みなとの海はみどりのびろうどテーブル掛のやうな白い船がはいる汽笛はふくれてみなとにあふれるみんなデツキでこちらをみてる空からひらりとハンケチ落ちたちがふあれだよ白いかもめよ。
知らないか知らないか子牛は草の實知らないか子牛のしつぽの草の實を知らないよ知らないよ子牛は草の實知らないよ子牛のしつぽの草の實をきつとだろきつとだろ草の實ぽいと乘つただろ子牛がみちくさくつたとき。
波止場近くの白い船波が寄せますタポタポンホラタポタポン甲板に並んだ白い服海をみてますトロトロリホラトロトロリお空にのびてるメーンマスト鴎が飛びますサツサラリホラサツサラリ。
朝の八時は鈴懸にほうやり霧が吸はれてる警察署まへの停留所お巡りさんが降りてくる降りますつゞいてお巡りさんみんな鈴懸くぐります襟立てマントは短かくてチカチカサーベル光りますウエハス色のビルデングまもなく窓が開くでせう。
へちま垂れてる青い窓――ピアノの音してた青い窓――だれだか知らない住んでゐた――どこだか知らない越してつた――いつも通つてく學校道――へちま搖れてる青い窓――。
水兵さんのまちを水兵さんがとほるタツプタツプタツプ水兵さんだ水兵さん水兵さんと水兵さんタツプタツプタツプセイラアパンツパンツとパンツタツプタツプタツプどこまでつゞくアカシヤ並木タツプタツプタツプ。
とて馬車とろとろ峠の眞晝よひらひら蝶々よ青い空だよとろとろかげろふ白い道だよゐねむりとろとろ馬車屋の爺さよとろとろお馬も足並おそいよお客もとろとろ何だかとろとろとろとろ峠は遠い道だよ。
朝ぎり流れる山のみちほのぼの――草つぱふんで足のつゆしつとり――蝶々はねてるねむの葉にひつそり――匂ふよほうら栗のはなほんのり――ほういと呼んでる誰だろかほういと――きりに吸はれて細いこゑほういと――。
藻はゆれ藻はゆれ波はゆれかもめツイツイ波をするホラツツイとさあをいお空にあをいうみかもめフワリとびたつたホラフワリとさ翼がぬれるにしよつぱいにもいちどツイツイ波をするホラツツイとさ藻はゆれ藻はゆれ波はゆれかもめツイツイ波をするホラツツイとさ。
日光浴室蔦がここまでのびましたらるらる光がもつれます日光浴室鳩が影してとびましたガラスの外のあをい空日光浴室母さん毛糸をほぐします冬が近くにきてませう日光浴室ぼくはベツドで手をのばすおひるのドンがなりました日光浴室いちにち白いお部屋ですいちにち白いお部屋です。
汽車がきてます山の驛驛長さんと機關手とお話してます立つたまゝ生れたお國のことなどを馬もきてます馬車の馬プラツトホームは山つづき月見草など咲いてゐて虫がこもつて鳴いてますまもなく出るでせうあの汽車は時計をみてます驛長さん空をみながら機關手は機關車の方へ歩きます雲が近くてこの驛は汽笛の音がふくれますトンネルからきたあの汽車はまたトンネルに入るでせう。
ボクカケテツタカケテツタ。
空は美しく澄みわたつてゐて、青い西洋皿をさかさにしたやうに山と山との間にかゝつてゐました。
東京の街から出てゐる二本のレールは原つぱをつききつて青い空の下を、ずつとあちらまでつゞいてゐます。
山と山との間に小さい川があります。
俊坊はをぢさんの手にぶら下りながら、夜の街通りをゆきました。
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