むかし、むかし、ある家のお倉の中に、お米を持って、麦を持って、粟(あわ)を持って、豆を持って、...
むかし、むかし、ある家のお倉の中に、お米を持って、麦を持って、粟(あわ)を持って、豆を持って、たいそうゆたかに暮らしているお金持ちのねずみが住んでおりました。
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくし...
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
春のあたたかい日のこと、わたし舟にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人がのりました。
春のあたたかい日のこと、わたし舟にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人がのりました。
初茸、松茸、椎茸、木くらげ、白茸、鴈(がん)茸、ぬめり茸、霜降り茸、獅子茸、鼠茸、皮剥ぎ茸、米...
初茸、松茸、椎茸、木くらげ、白茸、鴈(がん)茸、ぬめり茸、霜降り茸、獅子茸、鼠茸、皮剥ぎ茸、米松露、麦松露なぞいうきのこ連中がある夜集まって、談話会を始めました。
いちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないち...
いちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはなかすかなるむぎぶえいちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはないちめんのなのはなひばりのおしやべりいちめんのなのはないちめんのなのはな...
懐中時計が箪笥の向う側へ落ちて一人でチクタクと動いておりました。
懐中時計が箪笥の向う側へ落ちて一人でチクタクと動いておりました。
死にかかった病人の枕元でお医者が首をひねって、「もう一時間も六カしいです」と言いました。
死にかかった病人の枕元でお医者が首をひねって、「もう一時間も六カしいです」と言いました。
童謡は童心性を基調として、真、善、美の上に立つてゐる芸術であります。
童謡は童心性を基調として、真、善、美の上に立つてゐる芸術であります。
苔(こけ)いちめんに、霧がぽしゃぽしゃ降って、蟻(あり)の歩哨は鉄の帽子のひさしの下から、する...
苔(こけ)いちめんに、霧がぽしゃぽしゃ降って、蟻(あり)の歩哨は鉄の帽子のひさしの下から、するどいひとみであたりをにらみ、青く大きな羊歯の森の前をあちこち行ったり来たりしています。
アメリカ生まれのキューピーがいなくなったので、おもちゃ箱の中は大変なさわぎがはじまりました。
アメリカ生まれのキューピーがいなくなったので、おもちゃ箱の中は大変なさわぎがはじまりました。
二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
赤ちゃんが、おかあさんのおっぱいをすぱすぱとのんでいました。
赤ちゃんが、おかあさんのおっぱいをすぱすぱとのんでいました。
太郎は長いあいだ、病気でふしていましたが、ようやく床からはなれて出られるようになりました。
太郎は長いあいだ、病気でふしていましたが、ようやく床からはなれて出られるようになりました。
昔、支那の或(ある)田舎に書生が一人住んでいました。
昔、支那の或(ある)田舎に書生が一人住んでいました。
うた子さんは友達に教わって、水仙の根を切り割って、赤い絵の具と青い絵の具を入れて、お庭の隅に埋...
うた子さんは友達に教わって、水仙の根を切り割って、赤い絵の具と青い絵の具を入れて、お庭の隅に埋めておきました。
海は昼眠る、夜も眠る、ごうごう、いびきをかいて眠る。
海は昼眠る、夜も眠る、ごうごう、いびきをかいて眠る。
もりのなかもりのおひめさまがまどからかおをのぞかせてみるするとあさつゆのおんなのこがそよかぜさ...
もりのなかもりのおひめさまがまどからかおをのぞかせてみるするとあさつゆのおんなのこがそよかぜさんにいわれておまいりおがわのほとりあさつゆみんなでひめさまのきらきらふわふわなかみをとかしまっかなドレスとぴかぴかのくつでみじたくおわりおひめさまにあまいはちみつをさっともってくるこけのこたちもんのそばのこかげのひかげにしたくされたあさのおしょくじ...
おかあさんが、れいぞうきのふたをおあけなさると、いいにおいがしました。
おかあさんが、れいぞうきのふたをおあけなさると、いいにおいがしました。
キャラメルと飴玉とがお菓子箱のうちで喧嘩をはじめました。
キャラメルと飴玉とがお菓子箱のうちで喧嘩をはじめました。
泥棒がケチンボの家へ入ってピストルを見せて、お金を出せと言いました。
泥棒がケチンボの家へ入ってピストルを見せて、お金を出せと言いました。
緑の蛙(かえる)と黄色の蛙(かえる)が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。
緑の蛙(かえる)と黄色の蛙(かえる)が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。
きれいなきれいな雪だこと畑も屋根もまつ白だきれいでなくつてどうしませう天からふつてきた雪だもの。
きれいなきれいな雪だこと畑も屋根もまつ白だきれいでなくつてどうしませう天からふつてきた雪だもの。
あるおひゃくしょうやのうらにわにあひるや、がちょうや、もるもっとや、うさぎや、いたちなどがすん...
あるおひゃくしょうやのうらにわにあひるや、がちょうや、もるもっとや、うさぎや、いたちなどがすんでおりました。
いっぽんの木と、いちわの小鳥とはたいへんなかよしでした。
いっぽんの木と、いちわの小鳥とはたいへんなかよしでした。
くるくるくるくる、ぐるぐるぐるぐる、そのお人形はさっきから眼がまわって気分がわるくなっているの...
くるくるくるくる、ぐるぐるぐるぐる、そのお人形はさっきから眼がまわって気分がわるくなっているのでした。
一、ペンネンノルデが七つの歳に太陽にたくさんの黒い棘(とげ)ができた。
一、ペンネンノルデが七つの歳に太陽にたくさんの黒い棘(とげ)ができた。
學校の歸りに君子さんはお友達のノリ子さんにうちのチユーリツプの自慢をしました。
學校の歸りに君子さんはお友達のノリ子さんにうちのチユーリツプの自慢をしました。
どこにいたってプーもいるいつだってプーとぼくなにしたってまねしたがる「今日はどこ行く?」ってプ...
どこにいたってプーもいるいつだってプーとぼくなにしたってまねしたがる「今日はどこ行く?」ってプー「へえおもしろいねきぐうだねいっしょに行こう」って言うんだよ「いっしょに行こう」ってプーのやつ「2×11は?」ってプーにきく(「2×なに?」ってかえすプー)「たぶん22になるはず」「そうじゃないかと思ったよ」ってプー「かけ算ってそうやさしくないけどさそうじゃ...
うたちゃんは、三人兄弟の末で、来年からは幼稚園へ行こうというのですが、早くから、自分ではお姉ち...
うたちゃんは、三人兄弟の末で、来年からは幼稚園へ行こうというのですが、早くから、自分ではお姉ちゃん気どりで「えいちゃん」「えいちゃん」と、自分をよんでいます。
猫が森のなかでお狐さまに行きあったことがありました。
猫が森のなかでお狐さまに行きあったことがありました。
ある日、子供がガラスのびんを手に持って、金魚をほしいといって、泣いていました。
ある日、子供がガラスのびんを手に持って、金魚をほしいといって、泣いていました。
虫の中でも人間に評判のよくないものの随一は蛆(うじ)である。
虫の中でも人間に評判のよくないものの随一は蛆(うじ)である。
むかし、あるところに一疋(ぴき)の竜がすんでいました。
むかし、あるところに一疋(ぴき)の竜がすんでいました。
「歌留多」の函「歌留多」のなかに折りたたみで入っていたパンフレット[#改ページ]このいろはがる...
「歌留多」の函「歌留多」のなかに折りたたみで入っていたパンフレット[#改ページ]このいろはがるた長いこと私は民話を書くことを思ひ立つて、未だにそれを果さずにゐますが、このいろはがるたもそんな心持から作つて見ました。
上甲と乙の二つの国は、隣り合っているところから、よく戦争をいたしました。
上甲と乙の二つの国は、隣り合っているところから、よく戦争をいたしました。
ある日、つね子さんが、いつものやうにお庭へ出て、兎来い兎来い赤い草履買つてやろ兎来い兎来い赤い...
ある日、つね子さんが、いつものやうにお庭へ出て、兎来い兎来い赤い草履買つてやろ兎来い兎来い赤い簪(かんざし)買つてやろ兎来い兎来いぴよんこぴよんこはねて来いと、『兎来いの唄』をうたつて遊んでをりますと、『今日は、今日は』と云つて一疋の子兎が来ました。
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