ブンゴウサーチ
児童書版

客ぎらい

谷崎潤一郎
『客ぎらい』は青空文庫で公開されている谷崎潤一郎の短編作品。7,427文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内   7,427 文字
人気
  367 PV
書き出し
○たしか寺田寅彦氏の随筆に、猫のしっぽのことを書いたものがあって、猫にあゝ云うしっぽがあるのは何の用をなすのか分らない、全くあれは無用の長物のように見える、人間の体にあんな邪魔物が附いていないのは仕合せだ、と云うようなことが書いてあるのを読んだことがあるが、私はそれと反対で、自分にもあゝ云う便利なものがあったならば、と思うことがしば/\である。
初出
1948年   (「文学の世界」1948(昭和23)年10月号)
底本
「陰翳礼讃 改版」中公文庫、中央公論新社, 1975(昭和50)年10月10日
表記
新字新仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。