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銭形平次捕物控 060 蝉丸の香爐

野村胡堂
『銭形平次捕物控』は青空文庫で公開されている野村胡堂の中編作品。16,967文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内   16,967 文字
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書き出し
「親分、松が除れたばかりのところへ、こんな話を持込んぢや氣の毒だが、玉屋に取つては、此上もない大難、――聽いてやつちや下さるまいか」町人乍ら諸大名の御用達を勤め、苗字帶刀まで許されてゐる玉屋金兵衞は、五十がらみの分別顏を心持翳(かげ)らせて斯う切出しました。
初出
1937年   (「オール讀物」文藝春秋社、1937(昭和12)年2月号)
底本
「錢形平次捕物全集第五卷 蝉丸の香爐」同光社磯部書房, 1953(昭和28)年6月20日再版
表記
旧字旧仮名
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