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立原道造の全作品

青空文庫で公開されている立原道造の全作品6篇を、おすすめ人気順で表示しています。

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SONATINENo.[#改ページ]はじめてのものにささやかな地異はそのかたみに灰を降らしたこの村にひとしきり灰はかなしい追憶のやうに音立てて樹木の梢に家々の屋根に降りしきつたその夜月は明かつたが私はひとと窓に凭れて語りあつた(その窓からは山の姿が見えた)部屋の隅々に峡谷のやうに光とよくひびく笑ひ声が溢れてゐた――人の心を知ることは……人の心とは...
※或る風に寄せておまへのことでいつぱいだつた西風よたるんだ唄のうたひやまない雨の昼にとざした窗のうすあかりにさびしい思ひを噛みながらおぼえてゐたおののきも顫へもあれは見知らないものたちだ……夕ぐれごとにかがやいた方から吹いて来てあれはもうたたまれて心にかかつてゐるおまへのうたつたとほい調べだ――誰がそれを引き出すのだらう誰がそれを忘れるのだらう……さうして...
[#ページの左右中央]優しき歌※風信子叢書第四篇[#改ページ]燕の歌春来にけらし春よ春まだ白雪の積れども――草枕灰色にひとりぼつちに僕の夢にかかつてゐるとほい村よあの頃ぎぼうしゆとすげが暮れやすい花を咲き山羊が啼いて一日一日過ぎてゐたやさしい朝でいつぱいであつた――お聞き春の空の山なみにお前の知...
その私はふたつのさびしい虫のいのちと交感を持った。
突然が僕を驚かす。
※凡そ人は夢のなかに氣ままにしのびいることの出來ないたちのものである。
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