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TOP 吉野秀雄 短編(10分以内) 秋艸道人の書について

秋艸道人の書について

吉野秀雄
『秋艸道人の書について』は青空文庫で公開されている吉野秀雄の短編作品。3,822文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数
10分以内   3,822 文字
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書き出し
秋艸道人会津八一博士の処女歌集『南京新唱』をはじめてわたしの読んだのは、大正十四年春のことだつたが、集中に見えた二首の難解歌がどうにも気にかかるので、発行元の春陽堂へ問ひ合せて道人の住所を知り、その件をおそるおそる質問に及んだのが、翌十五年の四月、そして道人からすぐに懇切な返事を与へられ、間もなく百万塔の図に「あをによしならやまこえてさかるともゆめにしみえこわかくさのやま」の一首を題した茶掛けを贈られたが、これらが道人の肉筆を見た最初であつたやうだ。
初出
1961年   (「淡交」淡交社、1961(昭和36)年8月号)
底本
「日本の名随筆64 書」作品社, 1988(昭和63)年2月25日
表記
新字旧仮名
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