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60分以内で読める谷崎潤一郎の中編作品

青空文庫で公開されている谷崎潤一郎の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編6作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(12,001〜24,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
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その頃私は或(あ)る気紛れな考から、今迄自分の身のまわりを裹(つつ)んで居た賑(にぎ)やかな雰囲気を遠ざかって、いろいろの関係で交際を続けて居た男や女の圏内から、ひそかに逃れ出ようと思い、方々と適当な隠れ家を捜し求めた揚句、浅草の松葉町辺に真言宗の寺のあるのを見附けて、ようよう其処の庫裡の一と間を借り受けることになった。
東京T・M株式会社員法学士湯河勝太郎が、十二月も押し詰まった或(あ)る日の夕暮の五時頃に、金杉橋の電車通りを新橋の方へぶらぶら散歩している時であった。
世に「三人法師」と云う物語がある。
二人の稚児は二つ違いの十三に十五であった。
明治三十七年の春から、三十八年の秋へかけて、世界中を騒がせた日露戦争が漸くポウツマス条約に終りを告げ、国力発展の名の下に、いろいろの企業が続々と勃興して、新華族も出来れば成り金も出来るし、世間一帯が何となくお祭りのように景気附いて居た四十年の四月の半ば頃の事でした。
何でも十二月の末の、とある夕暮の事だった。
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