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田中貢太郎の全作品(5ページ目)

青空文庫で公開されている田中貢太郎の全作品236篇を、おすすめ人気順で表示しています。

201〜236件 / 全236件
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明治――年六月末の某夜、彼は夜のふけるのも忘れてノートと首っぴきしていた。
杜陽と僕の二人は山道にかかっていた。
陵陽の朱爾旦は字を少明といっていた。
大正十二年九月一日の朝は、数日来の驟雨模様の空が暴風雨の空に変って、魔鳥の翅(はね)のような奇怪な容をした雲が飛んでいたが、すぐ雨になって私の住んでいる茗荷谷の谷間を掻き消そうとでもするように降って来た。
章一は目黒駅へ往く時間が迫って来たので急いで著更えをしていた。
本話寒い風に黄ばんだ木の葉がばらばらと散っていた。
永禄四年の夏のことであった。
元禄年間のことであった。
胡元の社稷が傾きかけて、これから明が勃興しようとしている頃のことであった。
神仙の実在を信じて「神仙記伝」と云う書物を編輯していたと云う宮中掌典の宮地嚴夫翁が明治四十三年、華族会館で講演した講演筆記の写しの中から得た材料によって話すことにする。
小八はやっと目ざした宿屋へ着いた。
陳弼教は幼な名を明允といっていた。
蒲留仙五十前後の痩せてむさくるしい容をしている詩人、胡麻塩の長いまばらな顎髯を生やしている。
元の末に方国珍という者が浙東の地に割拠すると、毎年正月十五日の上元の夜から五日間、明州で燈籠を点けさしたので、城内の者はそれを観て一晩中遊び戯れた。
孔雪笠は、孔子の子孫であった。
萩原新三郎は孫店に住む伴蔵を伴れて、柳島の横川へ釣に往っていた。
明治五年比の晩春の夕方、伊良湖岬の手前の磯(いそ)に寄せて来た漁船があった。
馮大異は上蔡の東門にある自分の僑居から近村へ往っていた。
大正十二年九月一日、天柱拆(さ)け地維欠くとも言うべき一大凶変が突如として起り、首都東京を中心に、横浜、横須賀の隣接都市をはじめ、武相豆房総、数箇国の町村に跨がって、十万不冥の死者を出した災変を面のあたり見せられて、何人か茫然自失しないものがあるだろうか。
※(きれい)牡丹の花の咲いたような王朝時代が衰えて、武家朝時代が顕れようとしている比のことでありました。
二十歳前後のメリヤスの半シヤツの上に毛糸の胴巻をした若衆がよろよろと立ちあがつて、片手を打ち振るやうにして、「これから、浪花節をやりまアす、皆さん聞いておくんなさい、」そして隣のテーブルへ行つて、其所に置いてあつた白い扇を取つて、テーブルの上をバタバタと敲き出した。
入口の障子をがたがたと開けて、学生マントを着た小兵な学生が、雨水の光る蛇目傘を半畳にして、微暗い土間へ入って来た。
日本の幽霊は普通とろとろと燃える焼酎火の上にふうわりと浮いていて、腰から下が無いことになっているが、有名な円朝の牡丹燈籠では、それがからこんからこんと駒下駄の音をさして生垣の外を通るので、ちょっと異様な感じを与えるとともに、そのからこんからこんの下駄の音は、牡丹燈籠を読んだ者の神経に何時までも遺っていて消えない。
八人みさきの話田中貢太郎「七人御先(みさき)」高知市の南に当る海岸に生れた私は、少年の比(ころ)、よくこの御先の話を耳にした。
桑生は泝州の生れであって、名は暁、字は子明、少い時に両親に死別れて紅花埠という所に下宿していた。
不意に陽がかげって頭の上へ覆をせられたような気がするので、南三復は騎っている驢(ろば)から落ちないように注意しながら空を見た。
※(きれい)暖かな宵の口であった。
越中の放生津の町中に在る松や榎の飛び飛びに生えた草原は、町の小供の遊び場所であった。
杭州の西湖へ往って宝叔塔の在る宝石山の麓、日本領事館の下の方から湖の中に通じた一条の長※(がく)を通って孤山に遊んだ者は、その長※(がく)の中にある二つの石橋を渡って往く。
普請奉行の一木権兵衛は、一人の下僚を伴れて普請場を見まわっていた。
幕末の比であった。
伊藤喜兵衛は孫娘のお梅を伴れて、浅草観音の額堂の傍を歩いていた。
※(みは)山根省三は洋服を宿の浴衣に着更えて投げだすように疲れた体を横に寝かし、隻手で肱枕をしながら煙草を飲みだした。
支那に遊んで杭州の西湖へ往った者は、その北岸の山の上と南岸の湖縁とに五層となった高い大きな塔の聳えているのを見るであろう。
紀の国の三輪が崎に大宅竹助と云うものがあって、海郎どもあまた養い、鰭(はた)の広物、狭き物を尽して漁り、家豊に暮していたが、三人の小供があって、上の男の子は、父に代って家を治め、次は女の子で大和の方へ嫁入し、三番目は又男の子で、それは豊雄と云って物優しい生れであった。
※(きれい)広巳は品川の方からふらふらと歩いて来た。
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