ブンゴウサーチ
児童書版
TOP 中編(60分以内)

60分以内で読める青空文庫の中編作品(8ページ目)

青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編2,316作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(12,001〜24,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
351〜400件 / 全2,316件
Tweet
作品名
著者
読了時間
人気
前大戦が終った翌年、まだ冬のままの二月のはじめ、パリの山手のレストランで働いているジャンヌ・ラコストという娘が、この十カ月以来、消息不明になっている姉のマダム・ビュイッソンの所在をたずねていた。
白猫に関しては、誰もが皆子守語りに覚えてしまう有名な話がある。
プロローグ「この物語の不思議さは、常人の想像を絶しますが、決して出たらめな作り話ではありません。
大溝僕は本所界隈のことをスケッチしろという社命を受け、同じ社のO君と一しょに久振りに本所へ出かけて行った。
九州山脈に源を発したO川は、黄濁した体で日向の国の平原をうねり、くねり、末は太平洋に注いでいる。
三階の家は坂の中程にあった。
終戦と共に東京の空が急に平穏にかへつたときは誰もがホツとしたであらう。
私の妻の祖母は――と云って、もう三四年前に死んだ人ですが――蔵前の札差で、名字帯刀御免で可なり幅を利かせた山長――略さないで云えば、山城屋長兵衛の一人娘でした。
四民士農工商という語を日本で用い初めたのはいつ頃のことであろうか。
久助君はおたふくかぜにかかって、五日間学校を休んだ。
「浪花江の片葉の蘆(あし)の結ぼれかかり――よいやさ。
私はその犬を飼うことにした。
「真の犬は、マダム、大元を辿るとゴールデン・ジャッカル、Canis aureus だったのです……彼は愛し愛されねばなりません。
私はふた夏、壱岐の国へ渡つた。
昭和二十一年の九月のはじめに、私は、或る男の訪問を受けた。
一、生まれ故郷は三宅島わが生まれ故郷三宅島は大島、八丈島などとともに近世の流罪人の島として有名である。
綱渡りの源吉が不思議な使い「姐御」「シッ、そんな乱暴な口を利いてはいけない」「成程、今じゃ三千石取のお旗本のお部屋様だっけ、昔の積りじゃ罰が当らア」芸人風の若い男は、ツイと庭木戸を押し開けて植込の闇の中へ中腰に潜り込みました。
北海道の春は、雪も消えないうちにセカセカとやって来る。
紀元前三世紀のころ、支那では史家が戦国時代と名づけて居る時代のある年の秋、魏の都の郊外櫟社の附近に一人の壮年=荘子が、木の葉を敷いて休んでいた。
義経はもろ肌を脱いで、小冠者に、背なかの灸(きゅう)をすえさせていた。
「自分も実は白状をしようと思ったです。
勝海舟の明治二十年、ちょうど鹿鳴館時代の建白書の一節に次のようなのがある。
「仲平さんはえらくなりなさるだろう」という評判と同時に、「仲平さんは不男だ」という蔭言が、清武一郷に伝えられている。
「世の中には變つた野郎があるものですね、親分」ガラツ八の八五郎は、又何やら變つた噂を持つて來た樣子です。
巨万の懸賞付で奇談の競技「久し振りで此の会を開きました。
国史上「威風高き女性」をもとめると数は多いが、私は高野天皇の威風が好きである。
フミエと洋一の家には、裏に大きな柿の木が一本あります。
ごろつきの意味無頼漢などゝいへば、社会の瘤のやうなものとしか考へて居られぬ。
第一回櫻(さくら)の花に梅が香とめて柳の枝にさく姿と、聞くばかりも床しきを心にくき獨(ひと)りずみの噂(うはさ)、たつ名みやび男の心を動かして、山の井のみづに浮岩るヽ戀(こひ)もありけり、花櫻香山家ときこえしは門表の從(じゆ)三位よむまでもなく、同族中に其人ありと知られて、行く水のながれ清き江戸川の西べりに、和洋の家づくり美は極めねど、行く人の足を止むる庭木のさまざま、翠色したヽる松にまじりて紅葉のあるお邸と問へば、中の橋のはし板とヾろくばかり、扨(さて)も人の知るは夫のみならで、...
中央線木曾福島!ただ斯(こ)う口の中で云っただけでも私の心は踊り立つ。
登場人物青山播磨用人柴田十太夫奴權次權六青山の腰元お菊お仙澁川の後室眞弓放駒四郎兵衞並木の長吉橋場の仁助聖天の萬藏田町の彌作ほかに若党陸尺茶屋の娘など第一場麹町、山王下。
子供時代の教育と精神私は、明治六年に生まれた。
「これは槙(まき)さん入らっしゃい。
大正十二年九月一日関東地方に起った大地震は、未曾有の大災害を東京・横浜その他の都邑に及ぼした。
私が漱石と直接に接触したのは、漱石晩年の満三個年の間だけである。
山目付こんな奥深い峡谷は、町から思うと寒い筈だが、案外冷たい風もなく、南勾配を選って山歩きをしていると草萌頃のむしむしとする地息に、毛の根が痒(かゆ)くなる程な汗を覚える。
「おい、大将」と呼びかけられて、猫八は今まで熱心に読み耽(ふけ)ってた講談倶楽部から目をその方に転じた。
夢の話をするのはあまり気のきいたことではない。
――私はたいていうなだれて、自分の足もとばかり見て歩いていた。
明治十二三年頃の出版だと思ふ――澤村田之助曙双紙と云(い)ふ合卷ものの、淡彩の口繪に、黒縮緬の羽織を撫肩に引つ掛けて、出の衣裝の褄(つま)を取つた、座敷がへりらしい、微醉の婀娜(あだ)なのが、俥(くるま)の傍に彳(たゝ)ずんで、春たけなはに、夕景色。
怨霊というものがあるかないかそんな机上の空論などを、いまさら筆者は諸君と論判したいとは少しも思わない。
五月雨は人を殺す?……人入れ渡世の銅鑼屋の亀さんの部屋にいる、日傭取の人足達も、七人が七人とも雨で、十日も仕事にあぶれて、みんな婆羅門の行者みたいに目を凹ましていた。
六月廿日(伊佐行乞)朝あけの道は山の青葉のあざやかさだ、昇る日と共に歩いた。
道路のアスファルトがやわらかくなって靴のあとがつくという灼熱の神戸市中から、埠頭に出て、舷梯をよじて、紅丸に乗ると、忽(たちま)ち風が涼しい。
(その一)取まわしたる邸の廣さは幾ばく坪とか聞えて、閉ぢたるまゝの大門は何年ぞやの暴風雨をさながら、今にも覆へらんさま危ふく、松はなけれど瓦に生ふる草の名の、しのぶ昔しはそも誰れとか、男鹿やなくべき宮城野の秋を、いざと移したる小萩原ひとり錦をほこらん頃も、觀月のむしろに雲上の誰れそれ樣、つらねられける袂(たもと)は夢なれや、秋風さむし飛鳥川の淵瀬こゝに變はりて、よからぬ風説は人の口に殘れど、餘波いかにと訪ふ人もなく、哀れに淋しき主從三人は、都會ながらの山住居にも似たるべし...
たけなわな秋のある一夜。
マークのついた作品は著作権が存続しています。 詳細は 青空文庫公式サイトの取り扱い基準 をご確認のうえ、取り扱いの際は十分注意してください。